選管診断 Vol.0│石川県選挙管理委員会:74点(2018知事選版)

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選管診断、トライアルの第ゼロ回

各地の選挙管理委員会がどの程度がんばっているか?

を、データ的な観点を含めてチェックする、「選管診断」を始めます!

詳細は、こちらをご覧ください。

選管診断・選挙管理委員会の情報公開度や活動レベルを測る評価を始めます

今回はトライアルの第ゼロ回として、石川県選挙管理委員会を取り上げました。



ざっくり、採点方法を

診断に当たり、主なポイント(ジャンル・分野)を、下記のように取り出しました。

  1. 候補者情報の充実度
  2. 期日前投票所のデータ
  3. 期日前投票所の拡充を頑張っているか
  4. やる気を測るユニークな活動情報
  5. 告知公報の強度

2と3はここのサイトの性格を反映しちゃったものですが…。さらにキーワード(ジャッジの方法)として、

  1. どんな内容か?
  2. どんな形式か?
  3. 発見しやすいか?

を設定しました。

ポイントの5つに、キーワードの3つを掛けあわせると、チェックポイントが生まれます。そこに点数を振って採点します。

結論を先に書いておくと、石川県の選管は今回

100点満点中、74点獲得

となりました!

その採点内容を順に説明していきます。

①候補者情報の充実度

これは具体的に言うと「候補者の届け出情報」のことを指します。選管が出す、候補者に関する数少ない公的情報です。ここの採点は欠かせません。

候補者が選管に提出する書類は全国共通の様式です。そこから引用できる情報は12個あります。しかし有権者に向けて公表される「候補者情報」では、各地の選管が「わざわざ情報量を落として作ることが往々にしてあります。それはちょっとどうなの?と思い、点数を下げる方向としました。

なお、候補者に係る情報には「選挙公報」もありますが、選挙公報は候補者から預かった原版をそのまま製版するため、選管の頑張りが反映されません。そのため採点からは除外します。

どんな内容か?

具体的に石川県で「候補者の届け出情報」を見てみると、下記のようになっています。

石川県知事候補者情報

全国共通の届け出書類から引用できる情報は12項目あります。また選管によっては、複数の書類から情報を集約している所もあります。しかし石川県の場合、公表書類に記載されているのは、わずかに6項目に過ぎません。

では他にどんな情報があるのか、一覧表を作りました。太字は、全国共通の届け出書類から引用できる12項目。細字は、それ以外の書類にある情報を選管が纏めたことのある実績項目。そして◯印が、今回石川県の選管から出ている情報です。

例えば、届け出書類に記載するのは戸籍名ですが、選挙用に漢字を平仮名にするなどの通名も可能です。それは別の書類での申請になっています。石川県のように、そちらを優先させて公表書類に記載するケースもありますし、戸籍名と通名の両方を併記する選管もあります。

1候補者氏名(戸籍名) 
2ふりがな 
3通称氏名
4ふりがな
5性別
6本籍 
7自宅住所 
8生年月日 
9年齢
10職業 
11届け出年月日 
12候補者届出政党名(本人か政党か) 
13届出の別 
14新現元 
15党派
16比例重複の有無(国政のみ) 
17政党WEBサイト 
18政党事務所住所 
19政党事務所電話番号 
20候補者WEBサイト
21候補者選挙事務所住所 
22候補者選挙事務所電話番号 
23備考 

これを点数化するとき、「名前」と「党派」は、どこの選管からも必ず出てくる情報です(そもそも、これがないと投票ができませんのでw)。また、最後の「備考」は、必ずしも無くても良いものでしょう。

そう考えると、出すか出さないか?の選択肢となるのは、23-3=20項目となります。であれば、ここを単純に20点満点にして、出てきた項目の数を点数にすれば良いのでは?と考えました。

ということで、石川県の選管では、公表された6つの項目から、名前と党派を除いた4項目が点数になるので、

20点中「4点」を付けたいと思います。

例えば茨城県では

生年月日、本籍、住所、職業、党派、党のHP、通名、よみ、戸籍名、本人HP、生年月日、年齢、届出の別、新現元と、15項目が開示されています。ここから名前と党派を除いた13項目が点数になるので、茨城県の選管の得点は13点となります。

どんな形式か?

この候補者情報がどのように公表されているかというと、都道府県単位では、100%がPDFの形式で出されています。市区町村の選管でも、9割近くがPDF。残りはサイトに直接書かれた状態です。

データを使う側からすると、有り難いのはCSV形式等になりますが、如何せん、どこもやってないので点数での差別化ができません。ですから、ここは満点枠での点数は無しにします。

どこかの選管が対応してくれたら、エクストラ枠での加点対象にする事はありえますね。

ここは、0点中0点の扱い。

発見しやすいか?

ここについては、そもそもとして、選挙に関する情報を1箇所に纏めたページやサイトがあるか?が採点基準になります。予算を掛けて特設サイトを作らなくても、1ページに纏まっていれば加点です。

石川県の場合、知事選の纏めページが出来ており、候補者情報もそこから1クリックで飛べるようになっています。これ自体は出来て当たり前でもありますので、採点的には5点満点かなと思います。

逆に、出来ていない場合=まとめページが無い場合は、ユーザー側に極めて不親切ですから、マイナス10点とかが妥当かなと。

それともう1つ。掲載される日付も重要です。議員選などは1週間で終わってしまうので、告示日の翌日には選管のページに掲載して欲しいところです。これは選挙公報も同じです。それぞれ、翌々日以降の掲載ではマイナス査定も妥当です。

石川県知事選では、候補者のアップ日は確認できませんでしたが、選挙公報については少し遅かったように思います。

ここはひとまず5点中5点としておきます。

②期日前投票所のデータの出し方

次に期日前投票所について見てみましょう。

どんな内容か?

まず情報面で欲しいものは、「施設名、場所の詳細、所在地、実施日、実施時間」の5つです。特に、住所が無いと土地勘のない人は困りますし、こちらで調べる手間も発生するので重要です。場所の詳細というのは、「1階 会議室」のようなものですが、これもあった方が親切ですよね。

残りの「施設名、実施日、実施時間」については、これが無いと意味がないの必須ですし、流石にこれを抜いている選管はないので、評価対象外さとします。

ここは採点としては10点満点にして、所在地の住所と場所の詳細があれば、5点ずつ入るようにしたいと思います。

石川県の場合、この5項目が全て有りましたので、10点中10点獲得。

どんな形式か?

ここはやはり、そのままで使えるCSVで出して欲しいところです。シンプルなエクセル形式でも構いません。但し、セルの結合など余計なことをしていると、直す過程でミスが生じる可能性があるので半減です。そもそも直接データ化できないPDFは評価無し。それぞれ、10点、5点、0点という採点付け。

石川県はPDF=10点中0点で。

発見しやすいか?

候補者情報と同じく、知事選の纏めページから1クリックで飛べるので良好です。

5点中5点を入れておこうと思います。

なお、そもそもデータが公開されていない事もあります。都道府県の場合、市区町村から情報を集めるのですが、それをしないで「各市区町村の選管に確認して下さい」となる場合です。しかし結局、候補者情報などは都道府県の選管ページに集約されますので、期日前投票所の情報も都道府県が纏める事は当然と言えます。

実際、殆どの選管はそのように対応しています。情報は1箇所にまとめておかないと、ユーザー側には極めて不親切。マイナス10点とかが妥当かなと。

③期日前投票所の拡充を頑張っているか

期日選投票所の拡充も、大事なポイントです。最近では、商業施設や学校などで行うケースも増えてきました。地域によっては、駅の構内や駅前のロータリーに出すこともあります。それら公共の場に設置することにより、選挙期間が始まっているという事を広く知らしめることも出来ます。

どんな内容か?

石川県の場合、県内の12箇所の学校、2箇所の商業施設で期日前投票を実施しています。人口や面積の問題もあるので、単純に数で判断するわけにはいきませんが、全くない自治体もありますし、115万人の人口で計14箇所は多い方と言えます。

同じ学校でも、1時間程度の設置の高校と、1日開いていて学生以外でも投票可能な大学では、少し扱いが違いかなとも思います。今回の石川県では時期的な問題もあって大学での設置はありませんが、これも選管のやる気とは関係がない事情です。これらを踏まえて、あまり厳密に採点してしまうのも乱暴だなと感じています。ひとまず、多い:10点、少ない:5点、無い:0点、という感じで配点したいと思います。

10点中10点を獲得。

どんな形式か?

投票所の設置自体は、他の投票所と大差ありません。そのため、ここに敢えて配点するのは避けようと思います。

やり方という意味では、例えば、巡回式の投票車を使うことで、1日の間に数箇所を回り、期日前投票を行う選管もあります。そうしたユニークな方法については、エクストラ枠での加点対象にする事はありえます。

ここは、0点中0点の扱い。

発見しやすいか?

これも他の期日前投票所と同じセットですので、採点はそこに入れ込む形になります。

ただ、一般の期日前投票所とは別に、あらためて「商業施設でもやってますよ!」という告知はあった方がベターです。また商業施設の方でも、独自にアピールをしている施設と、全くもって情報として埋もれている施設の両方があります。

なので、満点枠の対象とはしないまでも、エクストラ枠での加点対象にする事はありえます。

ここはひとまず、0点中0点の扱い。

中間まとめ

さて、ここまでを合算すると、60点中34点を獲得した勘定になります。残り40点を以降の枠で割り振れば、100点満点となります。

他に、エクストラ枠の候補が3つあります。これは100点満点の枠外です。後は、マイナス10点項目が2つあります。



④やる気を測るユニークな活動情報

主に、いわゆる投票率向上のための啓蒙活動が該当します。選挙期間中にイベントをやる、動画を作るなど、選管としての活動のやる気を測るものです。ただし予算や人員のない選管にも配慮し、規模や数よりアイデアやユニークさを評価したい気はします。

どんな内容か?

啓蒙活動自体は、非常に多岐に渡ります。今回、石川県の選管がたまたま非常に活発に動いているように見えたので、一旦これを基準にしたいと思います。

今回、石川県の選管が行っているのは、大きく分けて、

  • イベント等の開催による啓発
  • マスコミ・インターネット等の利用による啓発
  • 掲示物・印刷物等の利用による啓発
  • 広報車の利用による啓発
  • 施設内放送等の利用による啓発
  • その他の啓発など

の6分野、合わせて実に37項目に渡る活動です。これらの数値化はなかなか難しい所ですが、ひとまずこれをベンチマークにして、満点基準にしたいと思います。

「その他」を除く5分野について其々4点の配点として、それらを全て網羅したら20満点という勘定です。「その他」の中に非常にユニークなものであれば、エクストラ枠での加点対象としても良いかもしれません。

20点満点中20点(暫定)

どんな形式か?

こうした啓蒙活動で気がかりなのは、税金を使って盛大にやったけど効果が無かった、そもそも効果を測定すらしていないケースです。どのように決まったか、無駄なく実行されたか、効果はあったか。それらが公表されていれば加点にしたいと思います。

丸ごと全部の情報公開は、ちょっと難しいと思いますが、

  • 企画自体が市民を巻き込んだものになっているか?
  • 掛かった予算が報告書として公開されているか?
  • その効果(投票率向上に役立ったか?)が報告書として公開されているか?

などは評価対象にしたいところです。

例えば最初の項目だと、市民グループがやってる選挙割を応援している選管があります。公平の原則はあるとしても、こうして有権者の活動を後押ししたり、巻き込んだりする行動は大事です。

最後の効果測定も難しいのは承知の上、やはり何らかの指標は欲しいわけです。

現状、公表をしていない選管が殆どですので100点枠にはしませんが、いずれもエクストラ枠での加点対象に。

ここは、0点中0点の扱い。

発見しやすいか?

こうした情報が見つけやすくなっているか?

石川県の場合、活動が表形式にまとまっていて、非常に分かりやすくなっていました。このような書類はどの選管でも持っているはずですが、それを公表している姿勢は非常に好感が持てます。よって、ここの配点を10点としたいと思います。

ただ、それでも市民の目に積極的にふれるようになっていたか?というと、疑問も残ります。暫定的に満点としますが、今後、他の選管の状況によっては削ることもあり得ます。

10点満点中10点(暫定)

⑤告知公報の強度

最終的に、これらの選管の情報は、有権者がHPに来るのを待っているだけではなく、積極的に届けていく必要があります。

その方法としては、twitterと、Facebookページでの投稿が真っ先に考えられます。予算があるなら、併せてプロモーション投稿も有効でしょう。高い精度で、地域の有権者のTLに投稿を表示させることが出来ます。

厳密には、それぞれのフォロワー数や投稿数も重要な要素となりますが、これはもう単独での「選管SNSランキング」みたいな感じで、詳しく見ていく必要があります。フォロワー数も地域外の人が多ければ実効性が薄いとか、ハッシュタグを使うかどうかで数倍はリーチが違うからそうした運用も見るべきとか、指標が色々あります。

ここではその手前で、そもそもアカウントがあるか、投稿はしているかレベルで採点することにしたいと思います。また他のポイントでは、「どんな内容か?」「どんな形式か?」「発見しやすいか?」で分けていますが、それらも「ハッシュタグを使っているか?」など細かい話になってしまうので、ざっくり落としてしまいます。

ということで、暫定的にtwitterとFacebookページがあれば5点ずつの配点でいいということにして。

石川県の選管は両方あるので10点中10点獲得(暫定)

まとめ

ということで、ここまでを全てさ纏めると、石川県の選管診断は、

100点満点中、74点獲得!

となりました(ひとまずですけど)。

あとは、候補者の情報を全項目出し、期日前投票所のデータをCSVで出してくれたら、満点です。

いずれも「やろうと思えば今日から出来る」ことなので、無理難題を言っているわけではありません。各選管さんに於いては、ぜひ満点を取って頂けるよう、お願いしたいと思います。

※もしかすると事実誤認などがあるかもしれません。分かった時点で修正するので、何卒ご勘弁ください。

※候補者情報については、届け出の全項目を満たしても、やっぱり情報量としては少ないと思います。そこについては、「候補者インフォ」の事例も参考にしながら、地方議員の標準的な情報仕様を考えていきたいと思っています。

最終的には、委員会での記事録から発言している分野や回数を表示させるとか、そういう事をしたいメンバーも複数いるので、そのうち出来るといいなあと。



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