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【市川市長選の再選挙】殆ど日々更新・理由や経緯、候補者や連合の情報などを徹底解説

  1. 市川市長選挙、再選挙へ至る道
    1. 2017年の市川市長選挙は、誰も25%の得票率に届かない大混戦!
    2. ちょっと待った〜!で、票の数え直し!
    3. さらにあったぞ、異議申立て期間
    4. 前回の選挙から5ヶ月後、4/22に再選挙が決定!
      1. 余談:アルバイト参戦します
    5. 首長選史上初の再々選挙か?候補者同士で連合して勝ち抜けか?
    6. 臨戦態勢に入る各候補
  2. 小泉文人氏が出馬を取りやめ!その連合相手とは?
    1. 小泉文人氏と田中甲氏の連合がもたらす再選挙の構図
    2. まだまだ高橋亮平氏の動き次第で分からないぞ
    3. と思っていたら、高橋候補が坂下候補との連合を発表!
    4. 一時情報:田中甲氏が出馬取りやめ?
      1. 結局3人が出馬で落ち着いた模様
  3. この再選挙で、市長が決まる!
    1. 争点はズバリ、待機児童対策や福祉・医療、まちづくりだ
      1. 子育てしやすい街で、松戸、千葉、浦安、船橋がベスト10にランクイン!
      2. 「人口増加の勢いがある自治体」は浦安、流山、習志野等がランクイン!
      3. 片や、市川市の待機児童数は全国ワースト4位だった!
  4. 40代の時代感覚、テクノロジー活用に期待する
    1. デジタルの活用は若い世代との連携が鍵
    2. 現役世代が引っ張る選挙戦と市政に
  5. 今回こそ、敵は低投票率だ!
    1. 投票率が高けりゃいいってものじゃない
    2. 新しい市長はいったい市民の何%に支持をされるのか?

市川市長選挙、再選挙へ至る道

2017年11月に行われた市川市の市長選挙では、5名の出馬者が争いました。しかし初回の選挙では決着が付かず、首長選挙史上6回目となる再選挙にもつれ込みました。再選挙は2018年4月22日。ここではその経過や候補者の情報を纏めました。

※4/13現在、殆ど毎日ペースで情報追記をしています!

2017年の市川市長選挙は、誰も25%の得票率に届かない大混戦!

立候補者名年齢党派新旧得票数得票率備考
村越祐民43無所属新人28,10923.6%元衆院議員、野党共闘
坂下茂樹43無所属新人27,72523.3%元県議、自民推薦
田中甲60無所属新人26,12821.9%元県議
高橋亮平41無所属新人20,33817.1%元市議
小泉文人44無所属新人16,77814.1%元衆院議員、自民系

昨年2017年の選挙では、前回2013年の市長選で惜敗した高橋亮平候補と小泉文人候補が、ともにリベンジを目指して出馬しました。さらに前市長から後継指名を受けた坂下しげき候補、行徳に基盤を持つ田中甲候補、そして元国会議員から転じて野党連合の支持を受けた村越ひろたみ候補ら、全員が有力候補で泡沫ゼロという、熾烈な選挙戦を繰り広げました。

結果、票は大きく割れてしまい、トップの村越ひろたみ候補の得票率も23.6%に留まりました。

首長選挙では、総投票数のうち、25%以上の得票を得た者がいない時は、当選が無効になると決められています。今回必要とされるその得票数は、29,770票。しかしトップの村越ひろたみ氏の得票は28,109票であり、1,661票届かず!でした。

率にして1.4%足りずに、2017年の市長選挙は無効となり、再選挙を行うことになったのです。

ちょっと待った〜!で、票の数え直し!

再選挙は、2週間の異議申立期間の後、50日以内に行われます。選挙日が11月25日であるため、異議申立の期間は12月9日までとなります。申し立てが無ければ、そこを起点に50日以内となる1月28日までが、再選挙の実施期間です。

しかし、異議の申し立てがあった場合は、その処理が終わるまで再選挙は出来ません。そして実際、異議申立てがあったのです!

市川市の選管は再選挙の日程について、当初は年末年始を避けた年明けの1月14日で想定していました。しかし、市長選と同じ日に行われた市議の補選に出馬して落選した石崎候補が「不正の疑いがある」として異議申し立てを行い、再選挙の日程は白紙となりました。さらに杏林大学名誉教授の武内氏からも、異議の申し立てがありました。

これらの異議申し立てを受け、市川市選管は1月19日に申し立て人の立ち会いの下で、全票の再点検を実施。

その結果、市長選と市議補選で各2名の候補が1票ずつ増減しましたが、法定得票率を覆すほどではなく、また不正行為も見つからなかったとして、選管は異議申し出を棄却する決定を行いました。

数え直しで5票増減 市選管判断誤差小さく 昨年確定票回答へ

さらにあったぞ、異議申立て期間

市選管はその日のうちに、決定書を異議申し出人に交付しました。もし、それにも不服がある場合、申し出人は21日以内であれば、再度の審査を申し立てることができます。つまり2月9日までは、新たな異議申し立ての期間となります。その間、選管は待機せざるを得ません。

しかし再検査に対する異議申し立ては提出されなかった事から、2月9日を以って、予定通り再選挙を実施することが決定しました。

前回の選挙から5ヶ月後、4/22に再選挙が決定!

報道によると、選管では市長選の再選挙について、申し立てがなかった場合、4月15日に告示、22日に投開票とすることを、あらかじめ決定していたようです。

その後、3月14日に選管のHPで、再選挙が4月22日であることが公表され、3月22日に出馬想定者に対する説明会が行われました。この説明会には前回出馬した5名全員と、さらに新人が1名出席したと伝えられ、さらに混戦か?という観測も生まれました。

ちなみに説明会と前後して、選挙当日や期日前投票に関わるアルバイトの募集も始まりまっています。

市川市長選挙のアルバイトの募集チラシ

余談:アルバイト参戦します

期日前投票所のアルバイトは、期間中皆勤を優先&最終日は絶対に参加のこと、という条件があるので無理でしたが、写真の募集情報には書いてない、1日だけOKな枠があったので、ちょっと飛び込みでアルバイトしてきます!

バイト日は17日なんで、翌18日に簡単な記事をアップしたいと思います!

首長選史上初の再々選挙か?候補者同士で連合して勝ち抜けか?

さて、得票が25%に届かず再選挙となった首長選挙は、全国で過去に5例あります。しかしそれらの再選挙では、いずれも2回目で候補者が4人以下となり、決着がついています。

特に2回目の選挙では、1回目の結果を元に複数の候補が一本化を図り、勝ち抜けするというゲーム的な面も見逃せません。元から接戦ですから、下位同士が組めばトップを脅かすことが出来ます。逆にトップが誰かと組めれば、そのまま一位抜けできる可能性が高まります。特に下位の候補が単独での当選が難しいと判断した場合は、連合への動機が高まります。

今回で言うと、最下位の小泉文人氏はもともと自民系です。本来の王道候補である坂下しげき氏と別れたために票も割れ、結果として共倒れになりました。そこで手打ちがあれば、自民で候補を統一することが出来ます。そのため注目のキーマンになるでしょう。

片や、村越ひろたみ氏と高橋亮平氏は、過去に対立があったと伝えられ、連合は考えにくいと思われます。また田中甲氏は、この中で唯一の行徳地盤であり、北部に比べて軽視されがちな南部を重視するという確約が取れれば、誰とでも組める融通さはあるかもしれません。高橋亮平氏も、村越ひろたみ氏以外であれば話し合う余地はあるかもしれません。

もしもこうした連合が生まれず、前回同様に5人が全員再出馬すれば、首長選史上初の「再々選挙」の可能性も出てきます。

臨戦態勢に入る各候補

いずれにしても、各陣営は既に臨戦態勢に入っています。

前回トップの村越ひろたみ氏は、前回選挙の翌日には、再選挙に出馬することを公言し、市内で街宣車を周回させています。
キャッチフレーズは「勝つのは市民だ」です。

市川市長選挙・村越ひろたみ候補街宣車「勝つのは市民だ」

前市長の後継指名を受け、自民の推薦を得ながら次点だった坂下しげき氏も、今さら後には引けないとばかり、ブログも激しい勢いで更新しています。
自民党も自主投票と言いながら、事実上、坂下しげき氏を推薦の模様。

県連の河上茂幹事長は「自主投票で一致したが、坂下氏は元自民の県議だ。自民党の関係者には坂下氏を支援してほしいと呼びかけている」

市川市長選 自民党千葉県連「自主投票」の方針決まる

3位に食い込んだ田中甲氏は、本来の地盤が市南部の行徳にありながら、北部にある市役所の脇に事務所を置きました。残る4人全員が市の北部(市川〜本八幡)に事務所を構えているため、言わば殴り込みに来たようなものです。南部は盤石だから北部を切り崩してやろうというやる気を感じさせます。駅前演説も翌日から再開。
キャッチフレーズは「こう!と決めたら田中 甲」。

市川市長選挙・田中甲候補事務所

そして4位の高橋亮平候補も、持続的に駅前演説等を行い、臨戦態勢であること示しています。

では、最下位に沈んだ小泉文人氏は…?

小泉文人氏が出馬を取りやめ!その連合相手とは?

そんな候補者界隈が風雲急を告げたのは、候補者への説明から2週間後、告示日まで2週間を切った、言わばちょうど中間点に当たる、4月3日です。

報道によると

小泉氏は報道機関宛てのファックスで、自分は立候補せず既に再出馬を表明した田中甲氏の支援に回る考えを明らかにしました。理由として小泉氏は、田中氏と政策協定を結んだことと、保守層がまとまる流れを作るため、そして、革新系の市長を誕生させないためなどとしています。

待機児童対策や福祉・医療、まちづくりなどで政策協定を結んだとし、「今後は田中さんを支援する」と表明した。

ということで、小泉文人氏が降りて、田中甲氏との連合発足!

えーーーーー、予想は半分的中、半分外れって感じで、坂下しげき氏と合流して自民で纏まるかと思ったら、そうではなく。しかし「誰とでも組める」田中甲氏と合流したのは、まあまあ見立てとして合っていますか。

南部は田中甲氏が押さえ、小泉文人氏が持つ前回の得票を受け取りながら、北部の票を2人で削りとっていく、という目論みでしょうか?

小泉文人氏の記者会見も見られる千葉テレビの記事

市川市長選挙・小泉候補出馬取り消し会見

小泉文人氏と田中甲氏の連合がもたらす再選挙の構図

さて、ここで前回の2人の得票率を足してみると36.0%になります。これは、前回の村越ひろたみ氏と坂下しげき氏の得票率を余裕で追い抜く数字です。

では、村越ひろたみ氏と坂下しげき氏はどのように動くでしょうか?まず、この2人が組むことは、支持母体の面(自民vs野党連合)からあり得ないと見ます。高橋亮平氏と村越ひろたみ氏も難しいでしょう。

唯一、アクロバットな連合があるとしたら坂下しげき氏と高橋亮平氏の連合です。その場合、前回の得票率の合計は40.4%となり、田中甲氏陣営を上回ります。

田中甲氏と小泉文人氏の連合が、北部&南部、40代&60代という、お互いを補完しあうような関係になるのに対し、こちらは共に市川駅近くに事務所を持つ40代という共通項があります。有権者側から見れば、組めば非常に面白いタッグになります。

と同時に、前職を後継するバリバリの保守である坂下しげき氏と、5人の中でもっとも地盤が弱く、そのため最も革新性が強いと思われる高橋亮平氏は、政治的なスタンスが一見離れています。距離や年齢の近さも、連合よりもライバル心を高める方向に働く可能性もあるでしょう。

あるいは坂下しげき氏ではなく、高橋亮平氏も小泉文人氏に続いて田中甲氏と連合するような事になれば、前回の得票率の合計が53.1%となり、一気に過半数にまで達します。もしもこの前回の3〜5位連合が生まれれば、選挙の趨勢を大きく塗り替えるでしょう。

いずれにしても今回の小泉文人氏との協定合意により、5人の中で唯一の60代、唯一の行徳地盤という、Wマイノリティの田中甲氏が一躍キャスティングボードを握ったことは、再選挙の様相を大きく塗り替えるユニークな出来事だと言えます。

まだまだ高橋亮平氏の動き次第で分からないぞ

小泉文人氏が田中甲氏との政策協定というカードを切った事で、次の注目は高橋亮平氏になりました。もし単独出馬を貫くとなると、政党色の薄かった小泉文人氏の票を削り切っても、上位を追撃するのは、少し厳しいところです。

しかし、小泉文人氏の票がそのまま田中甲氏に流れず、他の3人に均等に流れるようになれば、必ずしも田中甲氏有利とはなりません。

その場合、政党色や年齢、地域から見て、4人の中で小泉文人氏に最も近いのは高橋亮平氏のように思えます。もし浮動票的に前回の半分(7%程度)が高橋氏に回れば24%に達します、これは村越ひろふみ氏&坂下しげき氏の前回の得票率に迫るため、高橋亮平氏も、他の候補の票を少しずつでも削ることが出来れば、一発逆転も無しではありません。


と思っていたら、高橋候補が坂下候補との連合を発表!

告示まで1週間となった4月7日、高橋亮平候補が記者会見を行い、坂下しげき候補と政策協定を結んで連合することを発表しました。

今回、坂下しげき氏側からの要請をいただき、特に11月の市川市長選挙の際に高橋亮平が公約として掲げた「新市川構想」100の公約の全てを反映するとの政策協定を結べた事を受け、自らが選挙に挑戦する事以上に、市川市の将来を現実的に少しでも目指すべき方向に変えていく事、何より私の目指した48万の市川市民の皆さんが、市川市を誇りに思える街にしていく事を進めて行くためにと決断いたしました。

市川市長選挙への出馬辞退、坂下氏支援の方針を記者会見

これにより、前回選挙の2位&4位連合が発足、一気に本命の可能性に踊り出ました。

上記にも書いたように、前回を元にした得票率の単純合計は、1位(23.6%) vs 2位&4位連合(40.4%) vs 3位&5位連合(36.0%)。この時点では、村越候補が不利なように見えますが、果たして、最も革新性の強かった高橋候補の支持者が、保守の王道である坂下候補にどの程度の票を入れるのか?同じく、北部に事務所を構える若手の小泉候補の支持者が、南部が基盤で年齢も高い田中候補にどの程度の票を入れるのか?

これに対し、村越候補が「若くて革新」唯一のポジションになったことから、両者の票がそちらに流れる可能性もあるでしょう。仮に5%ずつでも削れれば、33.6%>35.5%>31%となり、全く分からなくなってきます。

一時情報:田中甲氏が出馬取りやめ?

4月12日時点で、田中甲氏が降りるのではないかという観測がtwitterで流れました。真贋は不明ですが、もし出馬を取り下げることになると、方向的には保守自民公明系統の坂下しげき氏陣営に合流することになり、村越ひろふみ氏との一騎打ちになります。

これはこれで極めて分かりすい、自公連合vs野党連合の構図となりますが、前回選挙の結果を考えると、分裂のない状態では保守自公連合が優位になります。

選挙の要諦の一つは「勝ち馬に乗る」ではありますが、果たしてどうなる事やら。

ちなみに13日(金)も、管理人の家の前の道路を田中甲氏の街宣車が元気に走って行きましたし、上述のように村越ふろふみ氏の事務所と目と鼻の先に、今回のための事務所を設置しましたので、よほどの事がなければ出馬すると思うのですが…。

結局3人が出馬で落ち着いた模様

昨年11月に行われた市長選に立候補した5人の中から、3人が再び立候補を届け出た。3人で確定すれば、法定得票割れによる再々選挙の可能性はなくなる。投開票は22日。

http://www.yomiuri.co.jp/election/local/20180415-OYT1T50024.html

この再選挙で、市長が決まる!

いずれにしもて、この連合でほぼ明確になったことがあります。それは、この再選挙で市長が決まるという事です。再々選挙はない、という事です。

前回は5人が出馬したため、平均すると一人当たりで20%の得票となります。実際、14%〜23%という前後の幅に分布し、トップの村越ひろたみ氏も25%を超えませんでした。しかし4人であれば、その平均は25%となります。現実的には、必ず25%以上の得票者が出ます。

前回はいなかった6人目の人物も説明会には現れており、依然として市川市長選挙は告示日まで目が離せません。

争点はズバリ、待機児童対策や福祉・医療、まちづくりだ

小泉氏文人が田中甲氏と連合した大きな理由となるのが、政策協定です。具体的には「待機児童対策や福祉・医療、まちづくりなど」と書かれています。

そうです、市川市は全国に名だたる、これら「待機児童対策や福祉・医療、まちづくりなど」の問題地域なのです。

ここ近年、千葉の西端に位置する自治体(上から流山、松戸、市川、浦安)を見た時、他の3市が先進的な成果を上げているのに対し、バッドニュースばかりが流れているのが市川市です。特に待機児童は全国ワースト4位。保育園を新設しようとすれば住民から反対運動に合う。

川向こうの江戸川区が子育てランキングで上位にいるのに対し、あるいは流山市が「ママと言えば流山」とシティプロモーションしているのに対し、まったくもっていい所がありません。浦安市も前市長が様々な改革を行いました。松戸もまちづくりでは新しい取り組みを行いイメージアップを果たしています。

子育てしやすい街で、松戸、千葉、浦安、船橋がベスト10にランクイン!

【日経DUAL×日本経済新聞の自治体調査】共働き子育てしやすい街

「子育てしやすい街」の全国ランキング(東京を除く)で、松戸市がトップを獲得!千葉6位、浦安9位、さらに船橋が10位と、まさに市川市を取り囲む各市が、市川市を置き去りにして、全国筆頭の成績を上げました!

市川周辺地図

 

「人口増加の勢いがある自治体」は浦安、流山、習志野等がランクイン!

人口増減率ランキング2017【日経BP総研 社会インフラ研究所+新・公民連携最前線】

ここでは浦安市が10位を獲得した他、習志野が15位、流山が22位と、これも市川市の近隣に位置する各市が、全国でもトップクラスの成績を上げました!

片や、市川市の待機児童数は全国ワースト4位だった!

周辺の自治体にポジティブなニュースが並ぶ中、市川市は全国の自治体の中でワースト4位となる、576人の待機児童を抱えています。

待機児童数 – 厚生労働省

市川市が抱える576人は、千葉県内の全待機児童1658人の34.7%に当たります。千葉県の人口は625万人、市川市は49万人ですから、人口比で言えば市川市は7.8%に過ぎません。そこで想定される数字の、4.4倍以上もの待機児童を発生させています。

誰の目にも明らかな高層マンション等の再開発により、ファミリー層の人口が急増した武蔵小杉や江東区と違い、市川市は極めて緩やかな人口増に留まっています。上記の人口増加ランキングに登場した浦安、流山、習志野も、確かに、習志野が338人で13位、浦安が165人で38位、 流山が92人で74位と、それぞれワースト100に入っていますが、そこまで人口増のない市川市がワーストなのは看過出来ません。

このように、仮面都民と言われ、地元意識の無いことでは有名な市川市民も、近隣の市と比べて見れば、ジワリと落差が生まれていることに気付きます。新しい市長には現状維持ではなく、危機感を持って、大きな変化と前進を求めたい所です。

40代の時代感覚、テクノロジー活用に期待する

昨年の市川市長選挙では、5人の候補のうち4人が40代という、非常に若い選挙になりました。しかし人数が多かったこともあり、若い人が票を食い合って共倒れするという結果となったことは、非常に惜しい気がしています。

デジタルの活用は若い世代との連携が鍵

今回も前回に引き続き、田中甲氏以外の候補は全員が40代。子育て支援などが待ったなしの市川市において、市長自身が子育て世代と近い40代というのは、大きなアドバンテージになります。

また、オープンデータを始めとしたデジタルガバメントの推進や、RESAS(地域経済分析システム)などのデジタルツールを活用したデータによる政策決定は、もはや国策。これらもやはり、40代以下の若い感性がなければ、実感を持って推し進めて行く事は困難です。

仮にそれ以上の世代であっても、如何に若い世代やIT技術に富んだ人たちと同じ目線で連携できるかは鍵となります。例えば鯖江市の牧野市長は今年77歳のご高齢ですが、市内のIT人材と連携して「データシティ鯖江」など様々な施策に反映させ、市民のやる気を大いに喚起しています。

今回、田中甲氏が小泉文人氏と組んだことで、その政策や行政手腕に40代の感性が活きる可能性が生まれました。であれば、誰が当選しても政治に若さが活かされるという、朗報になっているかもしれません。

データやデジタルの活用と言えば、高橋亮平氏は全国的にもトップクラスの環境を持つ千葉市で経験を積んでいます。坂下しげき氏はWEBサイトを活発に更新しており、村越ひろふみ氏もtwitterを使いこなしています。誰か一人と言わず、いっそ5人でチームを組んで市政を分担してくれてもいいなあと、思ってしまうくらいです。

現役世代が引っ張る選挙戦と市政に

ベッドタウンである市川市の課題は、現役世代の昼間人口が少ないことですが、これは近隣の自治体とも大差なく、ある意味で共通の課題です。しかし各市はここ近年でその課題解決に挑戦し、いま、その成果が出てきています。特に市民を巻き込んだ官民連携策は、行政の現場の活性化とも相まって、若い世代の市民との協働が求められると言えるでしょう。

子育てなどの個別の課題についても、流山、松戸、柏、千葉などでは官民連携が進んでいます。これらは市の職員や市議会の意識も問われますが、やはりトップである市長が果たす旗振りの役割には大きなものがあります。

一般に市長の交友関係、仕事上の交際は、どうしても年齢の高い層に偏りがちと思われます。その結果、取り巻く人材が高齢者に偏っていけば、安定はしても、大きな変化は期待できなくなっていきます。首長自身が特定の世代に偏らず、現役世代とも並走できるか?

果たして誰に託すのが望ましいのかを考えた時、そこは、よくよく考えてみる必要があります。


今回こそ、敵は低投票率だ!

さて、結びとなりますが、実は管理人は投票率自体には大きな価値を置いていません。適当に選んだ結果、その投票の札の数だけが増えても意味がないと思うからです。

投票率が高けりゃいいってものじゃない

元から組織票的に一定の数字、例えば60%程度の数字の出る地域がある。片や、これまではその半分の30%だが、争点が生まれて45%にまで投票率が上がった地域がある。この比較であれば、後者の方を評価したいのです。

単に投票率という量だけでなく、ちゃんと考えて入れているかという、質の部分。そのためには地域の抱える課題や必要な情報が、有権者のもとに届いているかも重要になります。特に都市部においては。

それが、今の環境では足りないのではないか?と考えているのです。

特に期日前投票においては、選挙の終盤で新しい情報が出てきた所でやり直しが出来ません。早い時点で候補者の情報入手が必要になります。そのため、候補者のWEBサイトやSNSの情報も掲載しています(それでもやはり後手を踏みますが)。

しかし、今回の選挙に限っては、いつも以上に、投票率も重視すべきと考えるのです。

新しい市長はいったい市民の何%に支持をされるのか?

候補が2人であれば、当選した方は必ず投票した人の過半数の支持を受けます。しかし、今回、3〜4人が立って再び接戦を演じれば、単独で過半数を取る候補はいなくなります。

また市川市の投票率は一般的に非常に低く、前回を除く過去4回は20%台に留まり、平均すると約25%となります。そして2回めの再選挙では、投票率は下がる傾向にあります。

例えば、今回の市長選で投票率が変わらず30%、トップ当選の得票率が40%としましょう。その場合、彼に投票した市民の数は、投票率30%×得票率40%で、全市民のわずか12%に過ぎません。

更に投票率が前4回の平均である25%を割り込む数字まで下がった場合、例えば22.5%で考えましょう。その場合、市長になる候補に投票した市民の数は、投票率22.5%×得票率40%で、全市民の1割を切り、たったの9%となってしまいます。

わずか9%に支持された人を市長と言っていいのでしょうか?

もちろん拮抗した選挙になれば、票が割れるのは仕方ありません。ですからせめて、投票率を上げることでしか、この問題は解決できないのです。

2月に行われた名護市の投票率は76.92%でした。この数字であれば、仮に次回のトップ当選が40%の得票率でも、全体の23%の信任を得ることになります。さすがにこの数字が無理でも、浦安市長選での41.48%程度、つまり前回からさらに10%を積み上げた数字になれば、どうでしょうか?

投票率40%×得票率40%で、全市民の16%、トップの得票率が50%なら、20%の支持となります。

それでも少ないことに変わりはありませんが、従来の投票率を25%とすれば、40%の投票率は1.6倍です。得票数で換算すれば、従来の選挙で得票率が64%だった時に匹敵します。

「市民の信任を得た」というお墨付きを掲げるためにも、投票率を前回から10%積み上げ、40%にすることが目標になるのではないか、と考えます。

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※このページは再選挙の終了まで、追加情報があり次第、随時追記をしています。経緯を残しておきたいため、古い情報も原則的にそのまま残してあるので、多少読み難い所がありますが、ご理解下さい。

※候補者に対して、直接ないし書面でアンケートや取材をお願いしようと思っています。情報が入ったら別途に特設ページを作って掲載をさせて頂きます。

※4/13追記:やっぱり告示の間際で、ちょっと難しいみたいで、どの候補陣営からもお返事を貰えていない状況です。僕も選挙スタッフをやってますので、この時期に個々の要望に応じきれないのは理解できますが、お断りの場合でも返事は欲しいかな。

ここは忙しい候補者じゃなくて、スタッフの作業でもあるので、候補の3人を批判する意図はないんですが、例えばフォームで受け付けて、ひとまず自動返信を送っておくとか、そういう運用にするのがいいんじゃないかということで。

議員さんによってはsalesforce使ってる人もいたりして、そこまで行かないにしてもIT活用は足元から。

例えば千葉市の熊谷市長などは、tweitterで一般の人と忌憚ない意見交換をしていますし、僕も千葉市民じゃなけど一回ランチ会に伺っりとか、決して雲の上じゃない言行一致をされています。

※4/16追記:村越候補のスタッフさんから連絡があって、4/17にお伺いが出来ることになりました。4/18の記事アップを目指したいと思います。

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